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知っておきたい感染症 21世紀型パンデミックに備える

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著者: 岡田 晴恵

出版社: 筑摩書房

 日本でも新型コロナウイルスが猛威をふるっている。SARS、MARS、エボラ出血熱といった感染症は世界で流行してきたが、日本では他人事のように感じていたのではないだろうか。少なくともわたしはそうであった。そのため、感染症への予防、対策の知識がまるでない。今こそ他人事と思わず、学ぶことができる。その機会ではないかと思い、本書を手に取った。
 新型ウイルスの主なものは野生動物由来のものである。密林や森林開発が盛んに行われた結果、野生動物の生息エリアに立ち入り、野生動物がもっていたウイルスが人に感染することが一因とされている。それに加えて、世界人口の増加、グローバル化といった社会基盤が、人と人をつなげ、世界で同時に感染症大流行という状況をつくっている。
 感染症は初期段階で検出し、早期に発生局所で封じこめることが必要である。同時多発的になると対応が後手になり、医療も行政も対応が追いつかず、さらに流行の拡大をもたらすという悪循環に突入する。厳戒態勢を敷いていた医療機関で高度な施設や知識、経験をもある医療従事者ですら感染するようになる。知識、経験、道具をもたない一般人に感染していくのは当然なのである。
 『感染症対策は予防に勝ることはない。感染症の知識を得て予防対応をすることは知識のワクチンと呼ぶ』。そう筆者は主張する。感染症は人が直接、交流しなければ感染することはない。今は、StayHome(うちにいよう)という運動で、友達も家にいる。気軽にオンラインで交流ができるはずだ。今も交流のある友達、疎遠になった友達にオンラインで連絡をとるいい機会なのではないだろうか。新型コロナウイルスが終息したとき、よりよい人間関係が築けているように、わたしは家から交流を深めたいと思う。
 
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written by 左利きは僕のあこがれ