もの・ことの本質をみんなで考える場所

置かれた場所で咲きなさい

Card image cap

著者: 渡辺 和子

出版社: 幻冬舎

 学生のあなたは学校生活に不満を抱いていただろうか。社会人のあなたは職場に不満を抱いているだろうか。今のあなたは「置かれている場所」に不満を抱いているだろうか。私はこう問われたらどう答えるだろう。そう思いながら本書を読み進めた。
 「置かれた場所で咲きなさい」。本書のタイトルであるこの言葉は、著者が突如、大学学長に任命され、心乱されることが多かったとき、1人の宣教師から渡された短い英詩の冒頭の言葉である。この言葉は、挨拶してくれない、ねぎらってくれないといった、「くれない族」になっていた著者を救った、そして変えた言葉であった。「置かれた場所」に不平不満を持ち、他人の出方で幸せになったり不幸せになったりしていては、私は「環境の奴隷」でしかない。そこからすすんで灯りをつけようと、心のともしび運動をはじめた。その結果、周囲を明るくし、自らも幸せになっていった。
 あなたは不満をもったときどういう行動をするだろうか。周囲に不満を漏らしていないだろうか。不満を漏らすことは立派な環境破壊だということを理解しているだろうか。顔から口からダイオキシンを出すことは、ひとの心を蝕んでいる。他人の幸せを奪っていることになる。
 それでは不満をもった「置かれた場所で咲く」にはどうしたらいいのだろうか。どんなところに置かれても、自分の花を咲かせようと決心すること、自分が変わろうとすることによってのみ咲くことができるのである。
 「置かれた場所で咲く」ことができたとき、すなわち幸せであるというのはどういうときなのだろうか。著者は『良いものに取り囲まれている状態』と定義する。置かれた場所で自ら心のともしび運動をして、周囲を明るくする。それが『良いものに取り囲まれている状態』なのではないか。『良いものに取り囲まれた状態』を作る。それが「置かれた場所で咲く」の本質なのではないだろうか。

過去の読書感想文の一覧はこちら
https://www.philosophy-ch.com/book

written by 左利きは僕のあこがれ